Ubuntu20.04がリリースされてから約半年が経過したので、そろそろ安定しているかなということで18.04からアップグレードしてみました。アップグレード通知が来ていたので、今回はコマンドを使わずGUIでアップグレード。
アップグレードのボタンを押すと約1時間半ほどでアップグレード完了で、特に難しい部分はありませんでした。途中で数回ほど諸設定を更新するかそのままにするか聞かれるくらいで、すべてボタンクリックで済みました。
Ubuntuの設定などは18.04から引き継いでいるようなので、設定し直す項目もなくシームレスにアップグレードされたという感じです。
ただ、アップグレードすると非対応のアプリケーションなどもあるので慣れ親しんだ18.04とは少し使い勝手が変わってしまう部分もありました。
その他バージョンアップしたもの:
・Anaconda最新版へ
・Python3.6から3.8へ
・cuda9.0から10.1へ
Python関連はAnaconda最新版を入れることでTensorflowやKerasなども最新版へ移行(特に問題なし)。
GPU(nvidia)関連は、nvidia-driver-455、nvidia-cuda-toolkit(11.1)をインストール。nvidia-cuda-toolkitは、Anaconda環境内でもインストールしたため、TensorflowやKerasは10.1で動作しているようです。以前はcuda関連のインストールが大変でしたが、まったく問題なし。今回はconda install pipでpip自体もAnaconda経由でインストールし、pipとcondaが混在しないようにしました。
問題ありの部分:
Tweakで設定できる機能拡張がGnome3.36に未対応のものも多く、それらは使えませんでした。
挙動が変な機能拡張はアンインストールかオフにしたので(上画像)、ほぼデフォルトに近い状態に戻ってしまったという感じです。Argosが便利でしたが使えない。
Tweaksが不安定:
Tweaks>全般>アニメーションをオフにすると左側のサイドバーがちらついてクリックできなくなる。
また、Tweakのメニューバーのメニューが消えてしまうという不具合もあります。ウィンドウ最大化するか、ウィンドウ左端を広げると直ります。
こんな感じ↑でメニューバーには何も表示されない。
そこで、ウィンドウ左端を左側に引き伸ばすとサイドバーが現れてメニューも表示されるようになります(以下)。
ちらついてタブがクリックできないという不具合もウィンドウを左側に広げると一応元に戻ります。どうやら、初期画面のサイズが小さすぎるのかもしれません。
Tweaksちらつき解決方法:
ここに書いてありました。
/usr/lib/python3/dist-packages/gtweak/tweakview.pyの154行目にあるself.listbox.set_size_request(200, -1)を
self.listbox.set_size_request(300, -1)に書き換えれば(要管理者権限)、初期画面が少し横に広がるのでちらつき問題は発生しないようです。実際書き換えて見たら直りました。
Wifiドライバ(接続が途切れる):
この問題は相変わらずで、18.04のときと同様にドライバソフトを入れ替えました。その方法はこちら。
まとめ:
AnacondaやPython、cuda関連もアップグレードしているため、そのついでに20.04へ移行してしまったという感じです。18.04LTSはまだサポートが続いているので、18.04に慣れ親しんでいるならアップグレードしなくてもよかったかもしれません。おかげでPython環境は良好になったのですが、Ubuntuそのものはまだ使いづらいし、今後も多少のカスタマイズや修正が必要そう。
Ubuntu16.10から18.04へ移行したときはクリーンインストールしたために全て設定し直しましたが、今回はクリーンインストールではないため設定し直す部分も少なくて楽でした。