GPU(GTX1060)ゲーミングノートパソコンがあるので、仮想通貨のマイニングを試してみました。一般的にマイニングはあまり儲からないと聞きますが、どの程度なのか実際確かめてみることにしました。ビットコインは、もうすでに100万円を越しており、マイニングするにも電気代がものすごくかかるようで、
このようにニュースでも騒がれています。とは言ってもその他の仮想通貨もどんどん出てきており、今後破綻する仮想通貨もでてくるのだと思いますが、エネルギーや経済のシステムがどんどん変わりそうです。
GPUマシンをフル回転させるため、機材と電気代を合わせるとなかなか採算とれないようで、そのかわり一切を業者に頼むクラウドマイニングというシステムもあるようです。クラウド上のGPUマシンを使ってマイニングするという感じでしょうか。
国内でも
モナーコイン(2013年12月〜)という仮想通貨があるようで、まだまだ人気はないようですが、
coingecko.comより
突然ここ数ヶ月で数十円から一気に700円くらいまで値上っています。
ということで、この急上昇中のモナーコインで発掘(マイニング)をしてみました。方法についてはネットで検索するといろいろ出てきますが、一応簡単にやってみた手順を書いておきます。
Linux(Ubuntu)で試そうと思いましたが、LinuxやMacだとソースをコンパイルする必要があり、エラーで上手くコンパイルされないためにWindows版に切り替えました。Windows版はすでにバイナリのアプリがダウンロードできるので簡単です。
準備:
(1)モナーコインのウォレット/財布(
モナーコインサイトからダウンロード)
(2)マイニングプールへ登録(グループで採掘:とりあえず
vip poolというグループ)
それぞれの手続や入力項目はありますが、この3つですぐに始められました。
基本的には、発掘ソフトでモナーコインを発掘し、得たモナーコインを財布にためていくだけです。
マイニングプールは、グループに所属して作業量などに応じて発掘されたモナーを分配する仕組みのようです。ソロで発掘すれば、独り占めできるようですが、そのためにはかなりパイスペックな機材が必要らしいので、一般的なパソコンを使って発掘するにはグループに所属したほうがいいらしいです。
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(1)のモナーコインのウォレット/財布は、発掘したモナーをためておく銀行口座のようなもので送金/入金をこのソフトで行うようです。しかし、(2)のマイニングプールに所属していれば、一時的にそのグループ内のアカウントに発掘したモナーを貯めておくこともできるので、ある程度貯まったら(1)のウォレットへ送金するということになるようです。
ダウンロード自体はすぐですが、一旦立ち上げるとネットワークと同期する必要があるようで、けっこう時間がかかるためしばらく放置しておきます。数時間はかかるので、その間に次のステップ:受取口座(アドレス)をつくっておきます。
C:¥Program Files¥Monacoin¥monacoin-qt.exe
がこのウォレットソフトになります。
それとは別の場所の
C:¥ユーザー¥user¥AppData¥Roaming¥Monacoin(フォルダ)
このフォルダにはその他必要な設定ファイルやバックアップファイルなどが入っています。
読み込み中の内容を見ると、過去数年前まで遡ってモナーコインのすべての取引データを読み込んでいるようです。ということは10年経てば10年分のデータを各自のパソコンが読み込まなければいけないということになりそうです。仮想コインは中央集権型ではなく、分散型で各自利用者が銀行のような業務を担うのだと思うのですが、それにしてもどんどんデータ(取引台帳)がかさんでいくのでパソコンのハードディスクもそこそこ残しておかないとだめかもしれません。ウォレットソフト自体は数十MBですが、設定ファイルなどが入っているほうのMonacoinフォルダは2GBくらいあります。
ウォレット内の「入金(R)」をクリックして「ラベル」に適当な名前をつけて、支払いを「リクエストする(R)」を押すと、受取用アドレスができ、QRコードとともにMで始まる長い文字列アドレス(振り込んでもらう口座番号)ができあがります。毎回のトランザクションごとに新しいアドレスをつくったほうがいいと書いてあるので、その都度アドレス(振込先)が変わるようです。
ここで、一つ受取アドレスをつくっておいて、それを以下のマイニングプールからの受取に使います。
(2)のマイニングプールはグループで採掘する採掘所のようなもので、所属していればその働きに応じて利益を分配してくれるようです。
登録するには、以下のような項目を入力して認証メール受け取り後ログインできるようになります。
どうやらこのサイトのサーバを介して発掘しているようで、このサイトで各種設定や状況などを確認できるようです。このvip poolにおけるユーザー名/パスワードを決め、Monacoinアドレスには(1)のウォレットでつくった受取アドレスを記入(この部分は後で変えられるはず)、PIN番号はvip pool内で設定変更などしたときの認証番号です(適当な4桁)。
ログインしたら、アカウント>ワーカーへ行き、「新しいワーカーの追加」をします。
とりあえず適当な名前とパスワードを記入し、「ワーカーの追加」ボタンを押します。「指定Difficulty」という設定があるので、パソコンのスペックに合わせてその値を決めます。GTX1060だと8か16くらい。普通のCPUだともっと低くて0.125などとなるようです。Hashrateはパソコンのスペックに応じた発掘能力のようで、自動で切り替わったり、あとで変更も可能なので、注意書きにある参考値を元にとりあえず記入しておきます。
この設定したワーカーで発掘することになりますが、通常は一つつくればいいのだと思います。
あとは以下の発掘ソフトを起動するだけです。
(3)の採掘ソフトは、CPU用ならcpuminer、GPU/Radeonならsgminer、GPU/Nvidiaならccminerと分かれています。採掘ソフトの設定次第ではソロでも採掘できるようです。ソロの場合は(3)で採掘したモナーコインを直接(1)のウォレットへ送金するというかたちになるようです。
この採掘用ソフトが、LinuxとMacの場合はgithubにあるソースをコンパイルする必要があり、コンパイル中にエラーばかりでてしまいました。Windowsの場合は、ダウンロードすればコンパイル済みのアプリが入っているので、設定項目を追記すればすぐに使うことができます。
ちなみに
vip poolというグループに所属し、以下の
採掘ソフトを使ってみました。
ccminer-djm34-mod-r1(採掘ソフト)の場合:
ダウンロード/解凍すると、
djm34-mod-r1 フォルダ
└ ccminer-djm34-mod-r1 フォルダ
├ ccminer アプリケーション
├ LYRA2REv2-START バッチファイル
└ vcrumtime140.dll
というファイルがあり、
LYRA2REv2-STARTをエディタで開き、既に書いてある内容を一旦消して以下だけを記入。
ccminer.exe -a lyra2v2 -o stratum+tcp://vippool.net:8888 -u loginname.workername -p workerpassword
loginnameにはvip poolへ登録したログイン名、ドットを挟んでworkernameはvip pool内で設定したworker名、workerpasswordはworker用のパスワード。
このLYRA2REv2-STARTは、.batファイルなので、そのままダブルクリックするとコマンドプロンプトが立ち上がってすぐに採掘を開始します。
こんな感じで、コマンドプロンプトに採掘状況が出てきます。「yes!」なら採掘成功、「booooo」なら失敗。たまに失敗しつつ、比較的多く10秒おきくらいに「yes!」が出てきます。しかし、「yes!」が出たからと言って、すぐに報酬につながるわけでもなさそうです。
報酬につながるためにはブロックを発見しなければいけないようで、グループで作業しても1時間に1〜3回程度です。このへんの仕組みがまだ良くわからないのですが、「yes!」が出れば一応仕事をしているという感じです。
結果(マイニングプールで24時間稼働):
24時間放置して動かしてみた結果です。
ベストな設定なのかわかりませんが、結果的に24時間で0.17863435モナ獲得できました。現在1モナは700円前後なので、約125円/日ということです。
ここで電気代についても見てみると(
こちらの電気代計算サイトより)、
nvidia-smi.exeでGTX1060の稼働状況を見てみると70W/h前後でした。ということで、上画像にあるように約40円/日かかっています。
つまり現在のモナーコインレートで換算すれば、125-45=
85円/日プラスという結果が得られました。当然モナーコインの価値が下がれば、その分利益も低くなってしまいます。
ソロマイニングを試す:
採掘ソフトであるccminerにはソロ採掘設定もあるので、比較のため試してみることに。ソロマイニングは確率は低いですが一回の報酬を独り占め(25mona:レート700円なら17,500円)できるようです。
まずC:>ユーザー>user>AppData>Roaming>Monacoin内にmonacoin.confというファイルをつくります。このとき拡張子ありでファイル名を見るとmonacoin.conf.txtになっていることもあるので、.txtはつけないで保存します。
その中にエディタなどで以下を記入:
rpcuser=user
rpcpassword=password
rpcallowip=192.168.0.0/255.255.0.0
rpcallowip=127.0.0.1
rpcport=4444
次に今までマイニングプールで使っていたLYRA2REv2-START.batファイルの複製をつくり、LYRA2REv2-SOLO.batなどと名前変更してソロ用の設定に書き換えます。
ccminer.exe -a lyra2v2 -o 127.0.0.1:4444 -u name -p password --no-longpoll --no-getwork --coinbase-addr=walletaddress
-u name -p passwordは、monacoin.confの中のrpcuser=user、rpcpassword=passwordと同じものです。walletaddressには、モナーコインウォレットでつくったmから始まる入金アドレス。ipアドレスの部分は基本的にこのままで大丈夫です。
ソロマイニング起動:
まず、monacoin-qt.exe(ウォレット)を起動します。これがサーバとなるようです。そして今つくったLYRA2REv2-SOLO.batをダブルクリックすればソロマイニングが始まります。
追記:
その後ソロマイニングでやっと一回(25モナコイン)を
ゲットできました。
やはり、ソロマイニングだとまったくヒットしません。何日間かやって、やっと一回当たるくらいの確率らしく、ほとんど運次第のようです。グループでマイニングしたほうが少なからず分配報酬があるので、まだましなのかもしれませんが、ゲーム感覚でするなら一攫千金的なソロマイニングのほうが面白そうです。
獲得したモナーコインは、
Zaifや
bitFlyerなどの取引所で円に交換できるようです。そのためにはZaifやbitFlyerのアカウントが必要となります。