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CNCマシン全般について:
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*CNCマシンの制作記録は2016/04/10〜の投稿に書いてあります。


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2016年4月20日水曜日

ボールネジの種類や仕組み

今回使っている送り機構としてのボールスクリュー(ボールネジ)には、いくつか種類や仕組みの違いがあるようです。ミスミの「エンジニアのための技術講座」に書いてありました。

ボールネジの種類や仕組み

鋼球の循環方式解説
(1)エンドキャップ方式ナット内壁の鋼球循環穴と両端に組付けるエンドキャップで循環させる構造で、高速駆動に強い
(2)フロップオーバー方式(こま方式)「こま」をナット外筒に埋め込み、1リード毎にねじ軸のランド部を乗り越えて鋼球をもとの溝に戻し循環させる方式、コンパクト化に適す
(3)リターンチューブ方式鋼球循環用に成形した鋼管(リターンチューブ)をナット外周から組付けた構造で、組立が容易で量産に適していますがサイズが大きくなる
(4)ガイドプレート方式リターンチューブの替わりに同じ機能のガイドプレートやディフレクタを採用した構造で、コンパクト化に適している



上図はボールスクリュー上のナットについてですが、内部でベアリングが循環しているのはなんとなく知ってはいましたが、こんな感じになっているんですね。内部のベアリングボールがボールスクリューの溝を転がりながら進んでいて、行き止まりにならないように、また最初の位置に戻って来れるような道がついています。
ナットをボールスクリューから外してしまうと、バラバラとベアリングが出て来てしまって、再度入れ直すのは大変そうです。


今回購入したボールスクリューは「こま方式」のものだと思います。画像にあるような「こま部品」がついていました。この部分で一周回ってきたベアリングボールがまた元に戻るという仕組みになっているんですね。たしかによくできてる。


ボールネジの精度と等級
それからボールネジの精度や等級についての説明もありました。
JISだとC0、C1、C3、C5、C7、C10の6等級あるようです。C0〜C5が精密ボールネジ、C7〜C10が一般ボールネジで、C0が一番精度あるということです。
今回使っているのは、たしかC7の一般ボールネジだと思います。おそらく精密ボールネジクラスになると、値段も一気にあがりそうです。今後ボールネジを見たときに、この等級を参考にしてみるといいかもしれません。

ちなみにAliExpressだと、以下のようなC7クラスのボールネジが安く売っています。
AliExpress.com Product - 16mm Ballscrew 1605 C7 SFU1605 Rolled ball screw L=500mm with single ball nut for CNC part BK/BF12 end processing径16mm、500mm長、リード5mm、4,538円(送料込み)図面を送れば固有の両端加工もしてくれるようです。
ホビー程度ならC7クラスでも充分だと思います。当然台形ネジよりもずっと精度はでるはずです。国内(ミスミなど)でC5の精密ボールネジを購入するなら、最低でも5万円以上はすると思います。確かに、ボールネジの部分は加工精度に大きく影響してきますが、それと同様に躯体そのものも相当剛性がなければ意味のないものとなってしまうので、業務用レベルの加工精度を必要としないかぎりは、そこまで精度をあげなくてもよさそうです。

さらには、AliExpressには以下のようなCNCマシン用のボールネジセットも売っています。
AliExpress.com Product - 3sets Linear Rails SBR16 +3 ballscrews 1605+3 bearing mount BK/BF12 +3 couplersXYZ軸用のボールネジ、両端ベアリング、スライド機構含めて、33,022円(FedEx送料込み)国内C5精密ボールネジ1本以下の値段で、このようなセットも購入できます。

ボールネジの与圧
与圧によってボールネジのバックラッシュ低減や剛性の増大をさせているらしいです。あそびを設けるというよりも、逆に圧力かけているみたいですね。今回のボールネジナットにも小さなイモネジが2カ所ついており、そこを締めてみるとたしかに動きがきつくなります。これは与圧調整用ということなのかも。
用語解説
定位置予圧ねじ軸と鋼球の位置関係で予圧を与える方式
オーバーサイズボール方式ねじ溝の形状より僅かに大きな径(弾性変形程度)の鋼球を挿入して、常に力がかかった状態にする方式
リードシフト方式ナットの中央部でかけたい予圧量分だけリードをずらして溝加工し予圧を与える方式
間座方式2個のダブルナット構造の間に、予圧量分だけスペーサ(間座)をはさんで固定させた方式
定圧予圧ばね力を用いて予圧を与える方式


まあ、ここまで本格的な精密さは求めてはいないのですが、仕組みが分かることでメンテナンスやトラブルの際の対処方法も見えてきます。


ボールネジへの給油(参照こちら
潤滑剤
用途
商品名
メーカ名
点検および補給
グリース
一般用アルバニアグリースS2昭和シェルグリースの汚れ、切粉の混入を2~3ヶ月間隔で点検する。
古いグリースを拭き取った後に補給する。特に異常がない場合も1年程度で交換する。
モービラックス No.2モービル石油
ダフニーコロネックスグリース No.2出光興産
低温用
マルテンプ PS No.2協同油脂
高温用
マルテンプ LRL協同油脂
オイル
一般用
ダフニーメカニックオイル出光興産油量、汚れを1週間ごとに点検する。
点検ごとに補給すること。
モービルバクトラオイルヘビーモービル石油


シェル アルバニアグリース HDX
昭和シェル石油
販売価格 ¥842

2016年4月19日火曜日

CNCマシン:制作中8(XY軸接合部+リミットスイッチ)

X軸とY軸の接合部分を改良していました。前回のやり方だと最終的な平行や直角の調整のとき、アクセスできないネジがあったので、ワンクッションはさんだ部材を付け加えることで解決しました。これで組み立てや分解、そして調整も楽になります。

まずY軸のスライダー部分です。線対称的に奥にも同じY軸のスライダーがあります。この上にX軸がまたがるようにのります。X軸からすれば移動する土台みたいなものです。上面は穴だらけ。中央4つの穴は前回の失敗穴です。今回は使いません。


上方↑にX軸が見えます(木のブロックで持ち上げています)。X軸の端部には下からアルミ板をつけて逆Tの字型の足をつけました。これが今回付け足した部品です。このままX軸をY軸に降ろして、ネジをしめるだけです。前回は気をきかせて一部下から差し込むネジをつかっていましたが、今回は全部上から差し込むネジに変更しました。この状態であれば、Y軸はスライダー含め固定されており、その固定された状態で上からX軸をのせることができます。またX軸の高さをもっと高くしたい場合には、この部分にスペーサー的な部材を挿入すればいいと思います。

こちら↑は、X軸反対側のモーター部分。カップリングの下に見える極低頭ネジの部分が前回一番の問題でした。ネジ頭は他の部品に干渉しないのですが、スペースがせまいため締めにくい。いったんモーターマウントを外してから締めないといけません。モーターマウントはすぐに裏のネジを外せばとれるようにしておいたのでそれほど問題ではないのですが、それでもベアリングユニットにすこし重なってしまったので、六角レンチが入りにくいかんじです。それで以下のように既存の六角レンチをグラインダーでカットして短くしました。
奥の六角レンチが既存のもので、手前がカットして短くしたものです。高さが約13mm。それでも締めにくいのですが、少しずつでも確実に回すことはできるという感じです。作っていると、どうしてもこういった例外的な部分がでてきたりします。今回は、これでいちおう解決したことにしました。

前回はひとつの部材でX軸とY軸を固定しようと材料数を減らしたために構成はシンプルになったのですが、かえって組み立てや調整がしにくい仕組みになっていました。なんか地味な作業でしたが、この部分はマシンの動きや精度において重要な箇所なので、いちおうきちんと作り直しておきました。一枚部材が増えたことから、調整の幅も増えたという感じです。本調整はモーターを動かしながらとなるので、もう少し先です。

この段階で、Y軸片側を手でスライドさせてみましたが、かなり剛性があるみたいで、反対側の対となるY軸にはほとんどブレがありませんでした。ベアリングの入ったスライダーとレールの場合、動きが滑らかなだけでなく、あそびがほとんどなくても動くようなので、Y軸ではステッピングモーターを片側だけにしても大丈夫そうです(いまのところ2個使う予定ではありましたが)。逆にモーター2個だと、同期が崩れた場合問題となってしまいます。このことも実際モーター試運転のとき試してみます。

これでXYZ軸のおおまかなつくりは完了した感じです。あとはもう少し細かいところ。ということで、試しにリミットスイッチ部分をつくってみました。
これはX軸端部のリミットスイッチです。
注文したマイクロスイッチが思ったより小さく(13x6.5x5mm)、板バネの移動量も少ないので少し折り曲げました。スイッチが押されても多少惰性で動くと思うので、ある程度のあそびがあったほうがいいはずです。30x30mm t=3mmのLアングル(また手持ちスクラップから)をジグソーで切ってスイッチのサポート部材をつくりました。止めてあるネジはM2です。LアングルのほうにM2タップをきってあります。こんな感じで、X軸の両端とY軸の前方端部はいけると思います。その他の部分は、多少違うかたちにしないと固定できないので、また後日考えます。

続き:リミットスイッチ+配線計画

2016年4月17日日曜日

CNCマシン:制作中6(引き続きY軸2本)

Y軸2本がほぼ完成。C型チャンネルにレール、ベアリングユニット両端(ボールスクリュー付き)、ステッピングモーター+マウントを取り付けました。ほとんどがドリルの穴あけとタッピング作業でした。穴だけでも78回(下穴も含め)あけてます。タッピングも48カ所です。1本の単純な部材にけっこう手間かかります。
あとは、Y軸とX軸をつなげるジョイント材の加工がまだ終わってません。とりあえず現段階で昨日までつくったXZ軸をこの上にのせてみると以下のようになります。
これでようやく全体像が見えてきます。横幅約1m、奥行き約1.2mです。
Y軸1本の重さを計ったら9kgありました。XZ軸で16.5kgあったので、この段階で総重量34.5kgということになります。超重い。ルーター(トリマ)もまだだし、Y軸2本をつなぐフレーム材2本もこれからです。40kgにはなりそう。ここまでの費用は約6万円。
Y軸2本をつなぐフレーム材は、当初は30x30mmのアルミ角パイプを使う予定でしたが、75x50mm t=5mmのアルミLアングルがまだまだあまっているので、それをつかおうかと思ってます。そのための穴もY軸にあけておきました。
つぎの作業としては、X軸とY軸をつなぐジョイント材の加工、それからY軸2本をつなぐフレーム材とジョイント材となります。

つづき:XY軸接合部

2016年4月16日土曜日

CNCマシン:制作中5(Y軸2本)

X軸、Z軸がだいたいできたので、いよいよY軸の製作です。Y軸はボールスクリューが1100mmあり、骨格となるC型チャンネルは1220mmあります。1220mmは4'x8'版の短手の長さと同じで、4'x8'版の作業台があるので、その上に載せるためにその寸法になっています。
とりあえず、必要な部材のカットから。カット時の騒音がものすごいので、昼間にしかカットできません。夜はマーキングや組み立てをする感じです。

ようやく、Y軸2本分に必要な主な部材の切り出しが終わりました。右手前にある長方形の小さな部品はベアリングユニットを底上げするスペーサーです。左側にあるモーターマウントはとりあえず穴あけまでやっておきました。中央の大きい穴(径39mm)をあける際にものすごい音がするので、昼間のうちにあけておかないとだめです。この大口径の穴あけが一番面倒。ステッピングモーターが4つあるので4つ分あければいいのですが、もし20個とかあると嫌になります。今後このCNCマシンでこのような作業ができるようになれば楽なのですが。モーターマウント2個だけで1時間くらいかかりました。モーターマウントの小さいほうの4つ穴はM5タップが切られています。けっこうタップを切って済ませているので、購入したナットをあまり使ってません。

これからそれぞれの部材に、M5用貫通穴(径5.5mm)、M5用タップ下穴(径4.2mm)、M6用貫通穴(径6.5mm)、M6用タップ下穴(径5mm)の4種類の穴あけ作業があります。C型チャンネル上にレールを固定する穴はタップを切るのですが、合計で32個あります。けっこう大変。タップは夜中にゆっくりやればいいので後回し。
とにかく切断と大口径穴あけだけ先に終わらせたという感じです。騒音と削りカスが飛び散る作業は、いつ始めようかと躊躇しがちですが、さっさと終わらせると気が楽になります。


作業のつづき:
引き続き穴あけです。Y軸は2本あるので、作業量が2倍になって意外に時間かかります。
まずは先ほどのスペーサー。こんな感じ↓になります。

このスペーサーだけでも、下穴も含め48回ボール盤で穴あけします。さらに穴の周囲と各辺のバリ取りもしなければなりません。小さい割にけっこう手間がかかりました。


そして、C型チャンネルにM5のタップを切ります。レールを直に固定するネジ穴です。合計32カ所。これも疲れる。こうゆう作業は夜中にできます。

しかし作業中に意外なものを発見しました。以下の画像、レール上を滑るスライドブロックですが、ひとつだけ(右側)違うタイプが入っていました。上部中央に六角穴の止めネジがついています。全部で16個あるうちこのひとつだけです。

裏返してみると、こんな感じでやっぱりひとつだけ違います。外形やネジ穴の位置などは同じなのですが、仕組みが少し違うようです。

右側スライドブロックの底面は何もなし。左と中央のスライドブロックには、抑え金具のようなものがついています。この押さえ金具も何のためについているのか分からないのですが、抑え金具のビニール皮膜もはがしてしまって、いろいろいじってみると、

どうやらこの抑え金具を外すと、中のC型リニアベアリングが回転するようです。さきほどのひとつだけ違うタイプのものは押さえ金具がないかわりに上部の止めネジで固定するようです。そのほうがスマートな感じだと思いますが、16個中15個がこの抑え金具タイプのものです。側面にも六角穴付き止めネジがついているのですが、それを締めても回転しなくなるようです。よくわからないけど、抑え金具についていたビニール皮膜をはがして、以下のようにまた元通りにもどしておきました。

この押さえ金具だけ、後付けしたような中途半端なつくりになっているので、何なんだろうとは思っていたんですが。まあ、このままつかいましょう。一個だけ違うタイプのものも寸法は同じなので、問題はなさそうです。

という感じで、今日の作業はおしまいです。材料カットと穴あけやタップ切りで終わりました。
次回組み立てに入ります

2016年4月5日火曜日

CNCマシン:メイン構造材をC型チャンネルに

前回の図面の通り、メインの構造材はアルミC型チャンネルを現段階では使うことに。
そこでミスミなどで調べてみると、けっこう高い。

Rなし材、75x50x5mmが5040円/mもする。たとえば、それよりも太い50100のアルミフレーム(以下)ですら、3910円/m。製品のほうが一般材料より安いというのはどういうことなのか?

この手の材料は、かたちよりも重さで値段が決まっていることが多い。
1m単位で比較してみると:
C型チャンネル 2.37kg/m
50100 4.37kg/m
重さはC型チャンネルのほうが軽い。それなのに高いのはどうしてだろう?ほかのところのC型チャンネルの値段もチェックしてみた。1本だと割高になるかもしれないので、1000mmを3本で比較。
ミスミ:5060円x3+送料0円=15180円
モノタロウ:4290円x3+送料0円=12870円
横山テクノ:4720円x3+送料1640円=16000円
という感じ。モノタロウが少し安いけれども、それでもアルミフレーム50100より高い。

しかし問題は値段だけではなくて、ミスミもモノタロウも1000mm以下の長さしか取り扱っていない。必要なのは、1230mm(2本)、1000mm(1本)。横山テクノでは、1000mm以上でも大丈夫らしい。そうなると必要な3本で、約17000円。けっこう高い。送料込みで一本5000円以上。

といっても、いまさらアルミフレーム案には戻れない。
ちなみに、たまに使っていた近所のアルミ屋に電話でC型チャンネル75x50x5mmをきいてみた。長さ4000mmの1本の値段は、なんと5000円くらいだという(1250円/m)。安い。というか、他が高すぎる。もうこれに決定。ここは切り売りはしてくれず、材料4000mmそのままを買い取らなければいけない。長さは自分で切ることにする。歩いて5分くらいの近所にこのアルミ屋はあるので、以前も4000mmのアングル材などを買ってはそのまま担いで持ち帰ってきていた。アルミなので、4000mmもあるけどそんなに重くはない。結局、1230mm(2本)、1000mm(1本)で、合計3230mmはつかってしまうので、750mmくらいしか残らない。

ということで、アルミチャンネルの問題は近所のアルミ屋で解決。かなり予算をセーブできた。1万円くらいやすくなったという感じ。

いまのところの主な材料費:
ステッピングモーターNEMA23+ドライバDVR8825(4セット)  9,235円
XYZ軸ボールスクリュー、レール一式 37,516円
アルミC型チャンネル4000mm 5000円くらい
合計51,751円

この他、追加のアルミ板、ネジ類、ケーブル類など入れて、全部で6万くらいかな。レーザーモジュールは相変わらずまだ。5Wのものにして、合計8万くらいかな。

ちなみに、今日レーザー防護用ゴーグル(269円)は届きました。航空便でちょうど1週間でついたということです。けっこうこれは早かった。
一番遅い、XYZ軸ボールスクリュー、レール一式は、いま注文履歴をチェックしてみたら、ようやく発送したらしい。FedEx IEなので、今週中には届くかも。そうすれば部品現物みながらディテールを決めて製作開始できます。

CNCマシン:設計ほぼ終了(最終案)

またいろいろ試行錯誤して、できるだけシンプルに、そしてつくりやすく設計し直してみました。結局ユニット型のアルミフレームは使わないことになり、メインの構造はC型アルミチャンネル。X軸(図面下の水平軸)に関しては最初の案に戻って、C型チャンネルの上下にガイドレールをつけ、C型の内部にボールスクリューを通すことになりました。

Z軸はあまりかわっていないのですが、5mm厚のアルミ板150x350mmに部品をのせて、上部にはLアングルを使ってステッピングモーターを固定することにしました。レールの30mm幅のネジ穴がアルミフレーム30シリーズと同じピッチなので、固定しやすいと思っていましたが、レールを留めるネジもそれほど本数はないので、そのままチャンネル素材に穴をあけて固定してしまうことに。ベアリングユニットやスライドユニットはどうせ30mmピッチではないので、変につじつま合わせで苦労するよりも、普通に固定したいところに穴をあけて配置したほうがシンプルにまとまるのではないかと。

こちらは↑、真上から見た図面。基本的にX軸と同じようにY軸2本(縦方向)もC型の内部にボールスクリューが通っています。X軸、Y軸端部にはステッピングモーターが取り付けられます(左端と下端の正方形がNEMA23)。スピンドルホルダーのでっぱりの分、ガイドレールは後方に(図面上では上に)ずらしてあります。
作業エリアはX軸750mm、Y軸950mm。できるだけマックスになるようにしました。もともとのボールスクリューが900、1100mmなので、150mmずつ減った感じです。150mmというのはX軸、Y軸上のスライダーのサイズです。その分減ったということです。目標の作業エリア600x900mmはカバーできたので、まずまずという感じです。
外形が1000x1230mmで、主に75x50x5mmのCチャンネルを使います。Y軸2本をつなぐX軸前後の2本は30x30x1000mmの角パイプか、75x50x5mmLアングルになります。
あとは今後届く部品を見ながら、ディテールを検討していこうと思います。

ShapeokoやX-CARVEを参考にしていましたが、結局アルミフレームもV-Wheelもつかわず、ぜんぜん違う設計内容になってしまいました。DIYらしい手軽さがまったくなくなってしまったという感じです。仕組みも従来のCNCマシンに近い感じになってしまいました。いろいろ欲張ってしまった結果です。

2016年4月4日月曜日

CNCマシン:Z軸、X軸の設計(後半)

いろいろCADでコピペしながらいくつかのパターンを描いてみて、Z軸に関してはほぼ決定。垂直な部材としてアルミフレームの15150を使った図面も描いてみましたが、結局アルミ板を使うことに。アルミフレームのピッチに左右されないで、適度なすきまをあけて配置したほうが、上手くおさまるのでそうしました。


X軸(図面の下)に関しては、30120+3030で30150をつくって、その上にレール2本配置して、その間にボールスクリューを通す方向で。ボルトを表からも裏からも留める箇所が多いので、重ならないように多少ずらしたり、隙間をつくったり、場合によってはアルミ板にネジ穴を切って、直接締め付けられるようにしたりと、いろいろイメージしながらの配置です。
現在は、X軸のモーター周辺とY軸へのつながりかたを考えています。実際に部品みながら、設計すればわかりやすいのですが、手元にないのでなかなか難しいです。この図面上では、X軸は680mm動けるようになっています。工夫すればもう少し拡張できそうですが、目標の600mmは超えているので、こんな感じのままでもいいかもしれません。
Z軸は、アルミ板に部品を配置しているので、適度な隙間があるのですが、X軸はアルミフレーム上に部品配置しているので、微妙にぶつかるところもあります。その部分は削り取るなどして、つじつま合わせる感じです。
ここまでは大体一般的な構成なので、あまり問題ないかもしれませんが、Y軸のほうがより難しそうです。
結局二転三転して、このかたちへ辿りつきましたが、おかげでかなり細かいレベルまで見えてきたという感じです。部品見ながらなら早いのですが、まだ届かないので、こんな感じで出来る範囲で設計しておこうと思います。

2016年4月3日日曜日

CNCマシン:再度、X軸設計し直し

前回の設計内容で大丈夫かと思って、やや細かくCADで描いてみたら、間違いを発見。
前回30150を使った方がいいと言っていたけれども、30150ではダメで、さらにもう一列多い30180にしなければいけなかったことに気づいた。細かく図面を書いてよかった。


これはX軸断面で、図面左を見ると、既存(ミスミ)の30120アルミフレームの上下に3030を一本ずつ追加して、30180にする方法。上下からM4x25mmを差し込み、3030を貫通させ(あらかじめドリルで穴あけしておき)、中央の30120に連結させる。連結させたあと、図面右にあるように、ガイドレール、ボールスクリュー、ベアリングユニットを取り付ける。こうすることでさらに剛性アップ。ベアリングユニットは30mmピッチでネジ穴があいていないため一度5mmアルミ板をかませて固定する。その分5mm多くなってしまうので、ガイドレール上のスライダにも5mmかませて同じレベルにする。

とりあえず、X軸はこんな感じでいくことになりそう。Z軸は変更なし。ミスしないようにCADできちんと細かいところまで描いたほうがいいかも。見落としがあるかもしれないので。

ということで、AliExpressの30150(7132円/m)でも足りないので、やはりミスミで30120(1本)と3030(2本)の組み合わせで30180にするしかないかも。そうするとX軸用アルミフレームは3920円+720円x2=5360円ということになります。

ちなみに30180の倍の厚さ60180はあるかというと、


一応ありますね。これなら一本でいけます。NICオートテックで8501円/m。ミスミにはないようです。これでもいいですが、だんだんゴツくなりすぎ。剛性はかなりとれると思うけど、どうしようかな。いちおう候補には入れておきましょう。値段もけっこうするし。これならもっとスパンの大きいものがつくれそう。
30180なら、Z軸+X軸で228mmの厚み。60180だと258mm。もう少し設計をすすめてから決めよう。

Z軸、X軸の再検討

Z軸に関しては、ほぼ設計終了。頼んだセットの中のZ軸レールとボールネジが350mmもあったので、高くそびえるような感じになってしまった。一番上についているのがNEMA23。
これ↑がCADで書いたZ軸の側面図と正面図(真ん中)。他の部品との干渉を考えてボルト穴も確認。図面下にあるのが、Z軸の断面図。径65mmのトリマーを固定するホルダーがついている。Z軸は基本的に5mm厚の150x380mmのアルミ板に全てがのっている。径16mmの2本のガイドレールがかなりゴツいので、それ自体でかなり剛性があると思う。

図面左右にあるのは、Z軸側面とX軸の断面図。二つのパターンを考えており、最初は右側の案。
X軸がけっこう悩みどころで、最初は6060のアルミフレームを基本構造とし、その上下にガイドレールをはさみこむようにつけてみた。ボールスクリューは6060の左側についている。なぜ6060をつかっているかというと、ガイドレールには30mmの幅でM5の穴がついているため、6060の30mm間隔の溝とちょうど合う。先入ナットをつかって簡単に固定できると思ったから。しかし、そのあとにどこにボールスクリューをつけたらいいか悩んで、結果的にこうなった。しかもレール上のスライダーにアルミチャンネル4080をかぶせて、全体的に6060を囲む感じになった。まあなんとかぎりぎりおさめた感じ。

図面左は、もうひとつのX軸の案。本当はこうしたい。この場合はX軸のアルミフレームは30150(30x150mm)が必要となるけれども、国内で30150を取り扱っているところがない。150mmもあるのでたわまないとは思うけど、Z軸と同じように2本のガイドレールの間にボールスクリューもおさまってコンパクトになる。最初の案(図面右側)のZ軸とX軸断面を含めた厚みが264mm、30150をつかっている案は223mmで、41mm薄い。たった41mmかもしれないけれど、Y軸方向に900mm以上作業エリアを確保しないといけないので、この41mmでもかなり大きい。
AliExpressでは30150は売っている。7132円/m。けっこう高め。
これ↑の、端から2列の溝とレールの穴がちょうど合う。ほかで検索しても、このタイプはここにしかない。15150という15mm単位のアルミフレームはあるのだけれど、溝のピッチは合うけど、薄くて弱すぎる。断面図をよく見ると、芯が通っていないので蛇腹のように折れ曲がりそう。


ミスミでも扱っているのは30120までで、ひとつ足りない。
NICオートテックでもアルミフレームは扱っているけど、同じように30150はないみたい。
そこで考えたのが、30120に3030を付け足して、30150にしようかと。


これ↑が30120(3200円/m)。
そして以下が3030(720円/m)。エコノミータイプNEFSで充分。


X軸は約1000mmなので、3200+720=3920円。ただ、問題なのはこの手のアルミフレームは直角に接合はできるけれども、平行に連結できない。基本的に溝に埋め込んだ先入ナットに外部からボルトで留める方法でしか固定ができないためである。考えたのは、3030の溝から4mmの穴をドリルであけ、そこにM4ボルトを貫通させるようにいれて、30120に留めるという感じ。溝幅は8mmしかないため、M5だときついので、通常M5をつかっているところ、そこだけM4ボルトとM4先入ナットに変更すればいちおう可能となる。あとは、ガイドレールによっても、3030と30150が連結されるので、きっと強度的には問題ないはず。そうすれば、最初の図面にあったような構成にできる。
あとは値段の違い。AliExpressで7132円(送料込み:EMS)、ミスミで3920円。3000円ほどの差でしかないから、AliExpressでもいいのだけれど(EMSだし)。もう少し設計を進めて、厳密な長さが決まれば、その寸法で注文してもいいかもしれない。

いまのところこんな進行状況。また微妙に設計内容がかわるかもしれない。

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