grbl1.1+Arduino CNCシールドV3.5+bCNCを使用中。
BluetoothモジュールおよびbCNCのPendant機能でスマホからもワイヤレス操作可能。
その他、電子工作・プログラミング、機械学習などもやっています。
MacとUbuntuを使用。

CNCマシン全般について:
国内レーザー加工機と中国製レーザー加工機の比較
中国製レーザーダイオードについて
CNCミリングマシンとCNCルーターマシンいろいろ
その他:
利用例や付加機能など:
CNCルーター関係:



*CNCマシンの制作記録は2016/04/10〜の投稿に書いてあります。


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2016年4月4日月曜日

CNCマシン:おさらい(必要なもの)

再度情報整理で、CNCマシンを自作するために必要なもの:
このブログでは、手っ取り早くCNCマシンをつくるということで、まずはArduinoを使用するところから始まり、そうするとArduinoにアップロードするプログラムはGrbl、そして配線を楽にしてくれるCNCシールドを使用するという感じです。
最初はステッピングモーターなどの複雑な動きを制御するのは難しい(かなり専門的な計算やプログラム、あるいは電子回路設計技術などが必要)と思っていましたが、それらは全てGrblがやってくれるので、あとは必要な部品を組み合わせて、ソフトと通信させればいいだけです。確かに専門的な知識はあった方がいいですが、それは作りながら学習していく感じでも大丈夫だと思います。今の時代はオープンソースのハードウェア、ソフトウェアがたくさんあるので、昔よりもかなり敷居は低くなったと思います。
尚システムに関しては、主にX-CARVEShapeOkoを参考にしています。

実際の加工作業の流れとしては(このブログ上でやっているやり方)、
CNCルーターの場合(合板などの2Dカット):
Inkscapeで図形(図面)を描画(svgファイルで保存)
・上記svgファイルをJscutで読み込み、切削用パスを作成しつつGコードに変換(gcodeファイルで保存)
・上記gcodeファイルをbCNCで読み込む
・材料を作業エリア内に固定する
・bCNCのジョグボタンで材料の位置へ移動し加工原点を設定する
・bCNCでGコードを送信する
・あとはCNCマシンが自動でカットしてくれる(集塵機も使用)

CNCレーザーカッターの場合(ダイオードレーザーで):
Inkscapeで図形(図面)を描画
・Inkscape内のLaser Tool Plug-inで出力設定など行い、Gコードに変換(gcodeファイルで保存)
・上記gcodeファイルをbCNCで読み込む
・材料を作業エリア内に固定する
・bCNCのジョグボタンで材料の位置へ移動し加工原点を設定する
・bCNCでGコードを送信する
・あとはCNCマシンが自動でカットしてくれる(要レーザー用ゴーグル)

という感じですが、ソフトやマシンの事前設定がある程度必要です。

全体の構成:
基本的には、CNCシールドを装着したArduino Unoを中心に、ステッピングモーター、リミットスイッチ、スピンドル、電源などが接続されます。Arduino UnoとパソコンはUSB接続され、ソフトを使ってGコードを送信します。


パソコン関係:
・パソコン(主にはMacで/Winも可)
  以下インストールするもの
   ・ブラウザはGoogle Chrome(SafariやInternet Explorerは以下のソフトには不向き)
   ・Arduino IDE、Arduino開発環境ソフト
   ・Grbl v0.9または最新版Grbl1.1(G-code interpreter)、Arduinoへアップロード
   ・Universal G-Code Sender(Gコード送信ソフト、Javaベース:Win、Linux、Mac対応)
      bCNC(Pythonベース)など、このソフト以外にもあります(G-Code Senderリスト
   以下は必要に応じて
   ・Inkscape(フリーベクター描画ソフト:Illustratorの代替ソフト)
   ・Laser Tool Plug-in(レーザー用のInkscapeプラグイン)
   ・XQuartz(Macは必要:Inkscapeを起動させるシステム)
   ・Jscut(Web上で図面データをGコードに変換してくれる)
   ・Python2.7(3.0ではなく):Macはインストール済みのため不要、Winの場合は必要


電子工作・電気関係:
・Arduino Uno(CNC制御基板)、上記Grblをアップロードしておく
・Arduino用 CNCシールド(中国製V3.0最新版V3.51開発元サイト
・USBケーブル(PC-Arduino間)
・ステッピングモーターNEMA17かNEMA23程度(3~4個)
・ステッピングモータードライバ(3~4個):A4988(2A)またはDRV8825(2.5A)
・安定化電源DC12Vもしくは24V/5A~10A(最低W数に関してはShapeOko Wikiへ
  NEMA17を4個駆動で100〜120W、NEMA23を4個駆動で150〜200W程度
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トルクも高いので、CNCルーター用としても使える。
CNCレーザーだけでいいのならトルクの低いNema17でも大丈夫。


ここまでの基本制御システムだけで1万円程度。
あとは本体のサイズ、剛性/精度の確保、ヘッドのパワーによってコストは変わります(以下)。


機構関係:
・XYZ軸用送り機構(以下のいずれか)
   ・タイミングプーリ、タイミングベルト(大きいものには幅9mm)
   ・送りネジ(普通の棒ネジ、台形ネジボールネジ)+専用ナット
精度を求めるならボールネジがベスト。しかし高価、低速。
タイミングベルトを使う場合、2GTや3GT(規格)ならバックラッシュゼロ(理論上)。安価。

・XYZ軸用ガイドレール/スライド機構(以下のいずれか)
   ・MakerSlide+V-Wheel
   ・OpenRail Slide Rail+V-Wheel
   ・v-Slot Rail+Solid V-Wheel
   ・リニアシャフト+リニアブッシュ+両端サポート
   ・リニアレール+リニアベアリングブロック+両端ベアリング
   ・リニアガイド+スライドブロック

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・全体の構造体
   ・組み立て式溝付きアルミフレーム
   ・金属製アングル、チャンネル、角パイプなど


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売り上げランキング: 196,611


用途別工作用ヘッド:
   ・スピンドルモーター(金属切削)
   ・ルーター/トリマー(木工)
   ・レーザーモジュール(要防護ゴーグル/1.6Wで木材2mm、5Wで木材4mm程度)
   ・3Dプリンタノズル
   ・プラズマカッター(金属切断)
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AliExpress.com Product - 600W CNC Brushless DC Motor Driver + 400W Spindle Motor For Engraving Machineブラシレススピンドルならこんな感じ↑。約10000円(送料込み)。


その他:
  ・ケーブル、端子類、ネジ類
    ・ケーブルドラッグチェーン
  ・スイッチ・コントローラー類
    ・メインスイッチ/非常停止スイッチ
    ・XYZ軸用リミットスイッチ
    ・AC電源出力コントローラー(ヘッド出力手動)
  ・レーザー用ハニカムボード
  ・レーザー防護ゴーグル
  ・専用集塵機
  ・工具/計測器/機材など
    ・テスター(電圧、電流の設定やチェック)
    ・ノギス(部材の正確な厚みなどを計測)
    ・ダイヤルインジケーター(機構組み立ての際、平行/直角出しに必要)
    ・ボール盤(ハンドドリルだと正確に穴が開けにくい)

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特にレーザーを扱うには、目の損傷を避けるためにレーザー防護用ゴーグルが必要。





ある程度の知識やスキル:
・電気、電子工作やArduinoの知識。
・金属加工スキル、あるいは加工機材(最低でもボール盤)を持っているなど。
・パソコン・プログラミング・オープンソースの知識やスキル。
・できればCADの製図スキルや3Dモデリングスキル。
以上のような素養がないと、Web上の説明を読んでも何を言っているかわからない。つくることはそれほど難しくないけれども、実作業における調整やメンテナンスをするには、仕組みをある程度理解していないときついと思う。
それから、Arduino、Grblなど情報源が海外に多くあることから(海外ショップも含め)、英語に対しては抵抗感がないほうがいい。英語を翻訳するのが苦手なら翻訳サイトを使えばいいと思う。それすら面倒だと収集できる情報量がかなり限定されてしまう。特にShapeOko Wiki(英語)には自作CNCに関する情報がかなり揃っているので、ここを見るだけでも充分。


安くつくるには:
中国製の安いキットを買って部品だけ流用すれば、既製品の半額以下で製作できる(例えば10万円の製品が5万円以下、50万円の製品が10万円程度で自作できる)。作業エリアA4サイズくらいなら、3万円以下で自作することができるはず。Amazonでも安いキットを買えるけれども、AliExpressのほうがもっと安い。ものによっては半額以下。
Arduino制御の中国製キットも多いが、もし中国語Win用ソフト+専用ステッピングモータードライバ基板が付属しているのなら、Arduino CNC Shield(1500円〜2000円)にすれば、Win/Macともに使用可能で特に問題ない。
問題があるとすれば、直動機構の精度やフレーム構造の剛性の欠如。バックラッシュ、ガタつき、揺らつきを改良する必要がある。
レーザーカッターの場合は、XY軸だけなので比較的安価につくれる。あとはレーザーモジュールの出力次第(値段次第:5Wのもので17,817円)。ステッピングモーターはNEMA17(静止トルク:5kgfcm程度)でも大丈夫。
ミリングマシン、ルーターマシンの場合はかなり剛性が必要。ステッピングモーターもトルクが高いほうがいい。NEMA23以上(静止トルク:10kgfcm以上)とか。

たまに、中国製レーザーカッターキットを購入したけど(安さに惹かれて)、マニュアルもなければソフトも中国製で使い方が分からないと言って(使うのを諦めて)、ヤフオクに安く出品してある。もし望んでいるスペックに近いものであれば、そういうのも狙い目かもしれない。

剛性や精度について:
自作あるいはキットや既製品を改造して作業エリアや出力の大きいものをつくる場合、細い部材を継ぎ足して複雑な構造にすると、振動に対してぐらついたり、局部的に大きな力が加わったときに弱かったりする。崩壊しない構造体をつくるのではなく、振動やぐらつきに強い構造体にしなければいけない。そのためには、断面が大きい太い部材をつかって、出来るだけ少ない本数で構造体をシンプルに構成した方がいい。ビルのような建物の構造(ラーメン構造)というよりは、橋や高速道路のような土木っぽい大胆な構造にしたほうがいい。

ソフトや電気系統よりも、直動のメカニズムを精度よくつくることが一番難しいと思う。しかし、V-Wheelや中国製の安い直動部品を買えば、かなり精度はあがるはず。
引き戸用車輪(戸車)などを流用してもっと安くつくることもできるが、精度をあげるには加工上の工夫が必要となってくるため、安価な中国製部品を使ったほうが余計な苦労せずに済む。
手っ取り早いのが、日本ならオリジナルマインドなどから、自作CNCパーツを組み合わせてつくること。でも、かなり高価になる。AliExpressでも似たような自作CNC、自作3Dプリンター屋があるので、そこで部品を集めて、それらを組み合わせれば、かなり安くつくることができる。この場合、自作と言っても、ただ部品を組み合わせるだけなので、金属加工スキルもあまり必要ない。ただし、部品の図面や仕様書をよく見て、それにあう部材やその他の部品を選ぶことができないといけない。その分の知識は必要となる。

日本の安い部品かそれとももっと安い中国製か:
おそらく自作しようと思う人は、できるだけ安くつくろうと思うはず。専門的な工作機械であるCNCマシンを、100円ショップやホームセンターで手に入る材料でつくること自体にDIY/ハッキング的な意義があるかもしれない。しかしAliExpressのように本格的な中国製部品がものすごく安く手に入るようになってからは、無理にハッキングせずとも(スライド機構の代用部品として戸車を使うなどしなくても)、安価でそこそこの精度のものを手っ取り早くつくれるようになった。AliExpressでも、ものによってはまだ安くないものもあったり、あるいはショップによっても値段が違うことも多い。しかしよく探すととんでもなく安いものがあったりする。日本の1/10くらいの値段で。そうなると100円ショップやホームセンターよりも安く、しかも質もそれほど悪くないこともある。逆に質と値段から考えると100円ショップは高いのかもしれない。三流四流の材料を100円ショップで買うよりも、中国製の専用部材を500円で買ったほうがいいものができるという感じ。全部100円ショップの材料でつくるか、それとも部分的に中国製の500円の専用部品を入れておくか、そのバランスの見極めにはセンスが必要かもしれない。要は、日本国内だけでなく(手に入りやすいから、対応が日本語だから、信頼できるからという理由にこだわらず)、世界中の部品を検索して(場合によってはメールなどで問い合わせもしてみたり交渉もしてみる)、安さ(送料込みの値段)と性能のバランスから各自が部品選定していけるかどうかだと思う。

2016年3月29日火曜日

CNCマシン:サイズ800x1200mmで設計見直し

CNCマシンのサイズは800x1200mm(外形)で行くことにしました。
厳密には、X軸800mmがY軸2本で挟まれるようになるため、X軸外形は800+αという感じです。
問題は、Y軸が予定よりさらに長くなったために、Y軸の大スパンでたわみがでないかということです。Y軸上のスライダーの取り付き方によっては、Y軸外側に支柱を取り付けることも可能です。そうすればたわみはかなり解消できるでしょう。
最終的には、X-CARVEやShapeokoのように、底面にMDFボードをつけることで、全体が平行四辺形にならないようにしようと思います。
底面に800+αx1200x15mm厚MDFが取り付くという前提で、その上にのるアルミフレームをつくるという感じでしょうか。

まずは、スライダーの仕組みをV-WheelやOpenRailを使うかどうか、それともシリンダーレールにするかは、両方の案をもう一度出してみて、比較してから決めたいと思います。
それからもうひとつずっと気になっていたのが、タイミングベルトが1mくらい張られるので、伸び縮みによる誤差が発生しないかです。もちろん送りネジ方式にしたほうがいいとは思いますが、そうするとまたコストアップしそうです。この辺も少し調べてみます。

送りネジ関係:すべてミスミ
X軸:径16mm30度台形ネジ1200mm(両端加工):6130円×2=12260円
Y軸:径10mm30度台形ネジ800mm(両端加工):3740円
径10フランジベアリング 4個 410円x4=1640円
径6フランジベアリング 2個 250円x2=500円
台形ネジ用樹脂ナット径16mm 1180円x2=2360円
台形ネジ用樹脂ナット径10mm 1090円
合計:21,590円

送りネジ関係をAliExpressで探していたけれども、以下のようなセットを見つけました。


写真では分かりにくいかもしれないけど、CNCマシンの部品セットです。
・XYZ軸のレール(2本ずつ)+スライドブロック(4個ずつ)
・XYZ軸の送りネジ(1本ずつ)
・XYZ軸のロックナット(1個ずつ)
・XYZ軸の送りネジ両端のベアリングケース(2個ずつ)
・XYZ軸のカップリング(1個ずつ)6.35-10mm(NEMA23対応)

上の画像のセットは、XYZ軸が350/900/1100mmのセット(32,393円)です。サイズは他にもあります。
350/900/1100mm
300/700/1500mm
300/1000/1300mm
350/650/1050mm
・400/700/800mm
・350/600/750mm
・300/700/1000mm
・350/1100/1100mm
サイズが大きくてもあまり値段がかわらず、だいたい3万円前後という感じです。
配送はFedexで3~6日になっており、それ以下の安い配送方法はないです。
どうやら今日2016年3月29日からのセール対象の商品らしく10%OFFされるようです(スマホアプリ対応)。そうすると3万円くらいになるかな。
まさに求めていた部品がだいたい入っているし、サイズも望んでいたものに近いし、これしかないかも。しかもセールということで、勢いで買ってしまいそう。

もともとのV Wheelとかタイミングベルトすら面影はなくなってしまったのですが、ぱっと見はこっちのほうが精度でそう。部品が粗悪品で精度でないかもしれないけど、まあ調整すればなんとかなるのではないでしょうか。仕組みがやや本格的なCNCマシンになってしまって、DIYっぽさがなくなってしまいそうです。まあいいでしょう。

上記の350/900/1100mmのセットで充分だと思うのですが(それ以上の大きさだと大きすぎるので)、Y軸(1100mm)にはNEMA23が2個つく予定なので、もう1セット送りネジ、ロックナット、ベアリングケース、カップリングが必要になります。

いまチャットで聞いてみたら、プラス7564円でこの追加部品を売ってくれるということでした。
そうすると、セールの最初のセットとこの追加部品で、29952+7564=37516円ということになります。再度リストを書くと以下のように。

直動+送りネジ部品一式:
・X軸のレール900mm(2本)+スライドブロック(4個)
・X軸の送りネジ900mm(1本)
・Y軸のレール1100mm(2本)+スライドブロック(4個)
・Y軸の送りネジ1100mm(2本)
・Z軸のレール350mm(2本)+スライドブロック(4個)
・Z軸の送りネジ350mm(1本)
・XYZ軸のロックナット(合計4個)
・XYZ軸の送りネジ両端のベアリングケース(4セット)
・XYZ軸のカップリング(合計4個)6.35-10mm(NEMA23対応)
このセット(追加部品含む):37,516円(Sale割引値段含む)

モーター類:
ステッピングモーターNEMA23(4個)9669円(スマホアプリの値段:9111円)
ドライバDRV8825(4個セット)803円

アルミフレーム類:
ミスミのアルミフレーム(要再検討:たぶん10000円くらいかな)

以上でほぼ部品類は揃う感じです(たぶん95%くらい)。
アルミ板、ネジ類、ケーブル類などがほかに必要。
ぜんぶで6万くらい。実際はもう少しかかるけど、手持ちの部品や材料もあるので。

サイズXYZ:900x1100x300mm(外形)
ベアリングスライダ+送りネジ方式
NEMA23(4個使用)

かなりスペックが上がってしまったけど、だいたい満足。
それでは、注文しようかな。

2016年3月28日月曜日

CNCマシン:Z軸再検討、そしてさらには、、、

だいたいCNCマシンのパーツリストは出来たのですが、Z軸に関してまだ疑問が残っています。面倒だからShapeoko2のZ軸キットを買ってしまおうと思いましたが、通常のM8の棒ネジを使っており、精度のわりに9040円もするので、やはり自作かなと再検討。キットなら、OpenBuildsPartStoreの以下のものがよさげなのだけど、送料含めるとかなり高い。

これ↑で、11254円。ただし送料込みだと約18000円になってしまう。NEMA23対応でLead Screwの部分もしっかりしていそう。長さは250mmのもの。ただちょっと気になるのは、ステッピングモーターが長めのスペーサーを通して2カ所だけで固定されている。3本目の脚はカップリングがついている軸の部分。中の棒ネジが上下のベアリングをはさんで固定されていて構造的には大丈夫なのだろうけど、ちょっと変。それとも軸が良く見えるように、単に手前2本を外してあるのかな?
ちなみにAliExpressで買おうとしていた、Shapeoko2のZ軸キットは以下。

見た目だけでは分かりにくいかもしれないけど、普通の棒ネジM8、裏側には樹脂製のネジを切ってあるブロックがついている。アンチバックラッシュというわけでもない。NEMA17対応。使われている部品が大したことなく、自作したほうがましなのではないかと。これが9040円なので、それ以下でつくれるという条件で。しかも精度よく。

ということで、またいろいろとZ軸の部品を探し始めることに。オリジナルマインドやミスミで部品を探してみたけど、工業用のかなり高価なものばかりなので、やっぱりAliExpressで探すしかない。

まずは、Lead Screw部分。前に見つけたこれ↓

真ん中の黒い樹脂ブロックが、いちおうアンチバックラッシュとなっている。これはShapeoko2のZ軸アップグレードキットの一部。そのアップグレードキットはもう売ってないらしい。
ただ、これ↑だとLead Screwの両端が未加工状態。このままでもカップリングで接続するなりして使えるかもしれないけど、せっかくだからもう少し工夫したい。旋盤で削ればいいのだけど、材質がステンレスなので、ステンレス用のバイトを買わなくてはいけない(Amazonで2200円)。


きっとこれ↑も中国製。ステンレス用のバイトは持ってないから買ってもいいけど、どんどん遠回りになってしまうので、また探してみることに。そうすると、このLead Screwだけ売ってるとこがあり、説明を良く読むと、加工してくれると書いてある。以下。

TR8*4, stainless steel threaded rod, 290mm」1066円(送料込)。
これだと(写真は規格が違っても同じものを使い回しているらしい)、直径8mm、ピッチ2mm、一回転で4mm送られる。これの両端10〜20mmの長さで径6mmにしてもらえると肩もついてベアリングにきっちりはまってくれる。さきほどのアンチバックラッシュの黒い樹脂ブロックも別売りであるので、それも必要。以下(顔みたいな部品)。
これ↑1005円(送料込)。上の棒ネジとあわせて合計2071円。セット販売しているもの(1956円)より少し高くなるけど、ちょっとの差なので問題ない。日本で買うと、台形ネジだけで2000円以上するはず。この段階では、XY軸がNEMA23でいくので、Z軸もついでにNEMA23にしようと思う。ちなみにShapeoko2のZ軸セットはNEMA17なので、精度+パワーアップできそう。


つぎに、直動移動のガイドをどうしようかと。Shapeoko2のZ軸キットはMakerSlideとV-Wheelを使っている。それでもいいのだけれども、いろいろAliExpress内を探していると、こんなものが。以下。

これ↑は、2個セットのリニアレール(200mm長)。値段が2073円(送料無料)。一本1000円か、安い。サイズはいくつかあるけど、レールの直径がこれは10mm、下の台座の幅が32mmらしい。
ここではレールの長さも切ってくれるらしい。Z軸はあまり重くならないようにコンパクトにつくろうと思っているので、この200mmで大丈夫そう。
しかし、良く読むとレールだけらしい。「SBR10UU」というLinear Slide Blockは別売り。

では「SBR10UU」というLinear Slide Blockを探してみると、ありました。以下。

4つで↑、1903円。 直動にはペアで必要なので、Z軸だけで約3000円。おそらく、MakerSlide+V-Wheelよりも精度はでそう。ということは、X軸やY軸もこれでいけるかもしれないと思って4個セットでもいいのかもと。でもこのスライドブロックの図面を見るとかなり小さい(軸方向の長さで35mm)ので、場所によっては2個つなげる必要があるかも。ロングバージョンもあるけど、それだとレール軸径が16mmになってしまう。Z軸はおそらく左右一個ずつで合計2個。XY軸は2個つなげたほうがよさそう。そうすると、X軸4個、Y軸も4個で、合計10個。10個セット(2905円)というのもあるので、それにしよう(割安にもなるし)。と思ったら、よくみるとこのタイプは丸棒用だった。やっぱりさっきの4個セットを2〜3セット買わないと。
OpenRail Slide Railを使うはずだったけど、すべてXYZ軸をこれに置き換えるとどのくらいかかるか?
レール1000mmのものを見てみたら、2本で4485円(送料込)。なんかここはEMSで送るからレール自体安いけど、送料がそれ以上に高い。普通の遅い配送でいいのだけれども。

ということは、
X軸レール(1000mm)2本 4485円
Y軸レール(1000mm)2本 4485円
Z軸レール(200mm)2本 2052円
スライドブロック 4個セット×3 5709円
合計:16,731円

あとは、
Z軸用Threaded Rod 1066円
アンチバックラッシュ樹脂製ナット (Z軸用) 1005円
カップリング(6mm-6.35mm) 331円
Z軸用フランジ付きベアリング(内径6mm) 367円
NEMA23 3個セット 7502円 (レートが前回よりも50円値上がった)
NEMA23 単品 2841円
DRV8825 4個セット 803円
タイミングプーリ(5個)+ベルト(5m)セット 3112円
タイミングベルト用アイドラー(12個セット)2721円
合計:19,748円

そして、
ミスミのアルミフレーム類一式が 12,330円

全体合計:48,809円

という感じで、なんとか5万円以内には収まった。前回と比べれば、V-Wheelとかは全て廃止だけど、オールNEMA23でいちおう性能は上がったはず。


前回と今回の比較
前回のレールの部分(直動するために必要な部品類)だけを抜き出すと、
OpenRail Linear Rail(1mx6本) 5151円
V-Wheel(12個セット) 2588円
Eccentric Spacer(10個セット) 1591円
Shapeoko2 Z軸キット(1個) 9040円
合計:18,930円

そして今回この部分に相当する部品だけを抜き出すと、
X軸レール(1000mm)2本 4485円
Y軸レール(1000mm)2本 4485円
Z軸レール(200mm)2本 2052円
スライドブロック 12個 5709円
Z軸用Threaded Rod 1066円
アンチバックラッシュ樹脂製ナット (Z軸用) 1005円
カップリング(6mm-6.35mm) 331円
Z軸用フランジ付きベアリング(内径6mm) 367円
合計:19,500円

今回のほうは他にアルミ板やネジ類も必要なのでもう少し必要。ただ性能はあがったので、結果的には今回のほうがいいかもしれない。作業量が増えるのは、まあ仕方ないだろう。
前回ので発注しちゃおうと思っていたけど、こうやって検討を重ねるとどんどん内容が変わってくる。きりがないかも。これで発注しちゃっていいのか?とまだ疑問は残るけど。

ひとつは、このレールをミスミのアルミフレームに沿わせるようにボルト締めすることになるけど、このレールの穴の左右の間隔が22mm、ミスミの20mmだとちょっとずれてしまう。レールの穴を7mmに拡大すれば間隔20mmでM5なら入る。もしくは、ジグをつくって、レールに新たに穴をあけるかという感じ。でも、そうなってくると、ミスミのアルミフレームを使う意味もあまりなくなってしまう。それなら、普通のアルミ材をつかったほうが安くなる。
元々このアルミフレームは好きじゃないので(理系っぽい人が好むのは分かる)、フレーム自体もとから作ろうかとも思ってしまう。
だんだん当初のイメージと変わってきてしまった。このへんをもう少し検討かな?
というか、自分をどう納得させるか?という問題。

ちなみに、ミスミで単なる素材としてのアルミ角パイプを見てみると、
40x60x1000/t=2/4本で10,416円(こちらは1mなら4本単位、元々が4mだからか)
50x50x1000/t=2/4本でも10,416円、一本あたり2604円
コの字型のチャンネルなら、
60x30x1000/t=3で1本2750円(こちらは5本とかでも買える)
60x30x1000/t=3/4本セットで9288円(4本単位)
60x30x4000/カットなしでそのままなら8140円

しかし、ミスミのアルミフレーム4080は1770円/m。意外に素材アルミのほうが高い。

2016年3月23日水曜日

自作CNCマシン全体構想

望んだスペックのCNCマシンをほぼ自作でつくろうかと構想中です。
ということで、スペックを分かる範囲で以下に箇条書き。

ヘッド部分:
・ルーター(手持ちのマキタ、将来的にはブラシレスモーター)
・レーザーモジュール(2.5W以上)、TTLドライバ付き(PWM調節可)
  *PWM使用の場合、GRBL v0.9が必要。
  *ちなみに、安い中国製CNC ShieldはV3.0の場合GRBL0.9のピン配列に対応していないため、Z+とZ-がPWMピン、SpnEn端子がZ+(あるいはZ-)となる。

ハード部分:
・サイズ:1000x1000mm
・作業エリア:約800x800x100mm
・X軸レール:V-slot アルミニウム(20x60x1000mm)計2本
・Y軸レール:V-slot アルミニウム(20x60x1000mm)計1本
・Z軸レール:未定(たぶん台形ネジ+V-slot)バックラッシュ軽減
・ホイール:Solid V Wheel、計16個(Eccentric Spacerで調整可)
・タイミングプーリー(ピッチ:2GT、歯数:20)
・タイミングベルト(ピッチ:2GT)

電気系統:
・モーター(計4個:X軸1個、Y軸2個、Z軸1個):NEMA17(2.8V 1.68A)
・マイコン:Arduino Uno+CNCシールドV3.0かV3.10
・モータードライバ(4個):A4998(ヒートシンクありで2A)またはDRV8825(2.5A)
・リミットスイッチ:マイクロスイッチ(たぶん後々つける)
・電源:安定化電源12V(アンペア数はこれから計算、たぶん15Aあれば充分?)

ソフト部分:(Macメインで操作)
・Arduino CNC Library
・GRBL Controller

CNCミリングマシンについて

CNCマシンのヘッドを交換可能にして、ミリングとレーザーカッター兼用のマシンを自作したいと考えてます。
自作CNCミリングマシンだと、国内であれば「オリジナルマインド」で部品が購入できそうですが、けっこう高め。AliExpressで中国製を買うよりは信用できますが、部品全部揃えると10万円すぐ超えそうです。なので、参考程度に眺めつつ、同時に海外のCNCマシンも探してみました。特にArduinoを使ったオープンソース的なものを。候補としては以下のもの。

Shapeoko

Shapeoko3:
価格:999ドル
作業エリア:16"x16"x3"(406x406x76mm)
ファームウェア:GRBL
Mac対応
NEMA23ステッピングモーター使用

レールというかフレームも太めで安定してそうです。

Shapeoko XL/XXL(1399ドル)が2016年3月末にリリースされるようです。その名の通り大きめのものです。
XL作業エリア:33"x17"x3"(828x431x7.6mm)
XXL作業エリア:33"x33"x3"(828x828x7.6mm)


X-CARVE

オプションがあり、値段が変わってきますが、最小のもので以下から。
価格:934.90ドル
作業エリア:300x300mm

作業エリアを大きめにすると、以下くらい。
価格:1213.90ドル〜
作業エリア:800x800mm

ただし、不必要なオプションなど省いていけば、1000ドル以下にもなりそう。

このサイト(INVENTABLES)では、その他パーツ類なども購入できます。
たとえば、レール付きアルミフレーム(以下)。

このタイプ↑。「MakerSlide」という片側にV型の山がついているアルミフレームがレールになります。1000mm長で20.93ドル。
そのための車輪が以下。

V型の山のついたレール上をこのV溝付きの「V-Wheel」が転がるという仕組みです。これならブレが少なくなりそうです。1個(1セット)4.85ドル。20個で75.50ドル。
Shapeoko3もX-CARVEもこのV-Wheelをつかっているようです。

ちなみにV型の山のついたアルミフレームは、日本のミスミでは売ってないはず。
V溝樹脂ベアリングは、近いものなら日本でも手に入ります。たとえばこれとか(1個100円前後)。

ただし、またAliExpressへ行ってみると、「MakerSlide」も「V-Wheel」も売ってますね。
「MakerSlide」は、なぜか高い。
送料含めて安い方から買う方がいいでしょう。
いずれにしても、このVレール付きアルミフレームは使えそうです。

ちなみに、日本製の「Smart Laser Mini」のレールとホイールは、ちょっと違う感じです。

これは↑「V-slot」アルミフレームと呼ばれています。
国内ではAmazonでも購入できるようです。


海外だと「OPENBUILDS partstore」にあります。
20x20は売り切れ中ですね。1000mmで1123円。
20x40は在庫ありのようです。1000mmで1460円。
比較的安いと思いますが、送料を入れるとかなり高くなりますね。
ホイールは、「Solid V wheel」というみたいですね。一個545円。

ちなみにAliExpressでも売ってます。こちらのほうが安くなりますね。
20x20で、684円/m+送料863円
20x40で、912円/m+送料1572円というのがあります。
ホイールも20個セットで3990円送料無料

「MakerSlide」+「V-Wheel」にするか、「V-slot」+「Solid V wheel」にするかで悩みますが、どちらもガタが少なくて済みそうなので、マシンの設計次第で、どちらがいいか決めたいです。
ここまで来ると、部品調達も何とかなりそうなので、自作できそうな感じになってきました。
マシンのX軸とY軸の仕組みについては、このどちらかを使って行けそうです。あとはミリングマシンにしたときのZ軸上下方向の動きをどうするかという感じです。
ルーターやレーザーモジュールを片持ち梁で付けるようになるので、あまりハングオーバーしないように、スリムな仕組みにしたいと思っています。
場合によっては、以下のような台形ネジを使おうかなとも検討中。

これ↑もAliExpressで見つけたものです。一応バックラッシュ対策もとれるのでよさそうです。
1937円送料無料。

この辺の部品を組み合わせれば、そこそこガタのないものがつくれそうです。
ルーター、電源は手持ちのものを使い、あとはレーザーモジュールを何Wにするかという感じです。

追記:その後内容を新しく書き換えたほうはこちら

市販のCNCマシン/レーザーカッター

そろそろCNCミリングマシンもしくはレーザーカッターが必要となったので、調べてみることに。
追記:2016年10月現在の市販のレーザーカッターについてはこちらへ。  

まずは、レーザーカッターから。
工業用は高価なので、条件としては、以下のような感じ。
  ・Mac対応
  ・作業エリアがA4前後もしくはそれ以上
  ・薄い素材であれば切断可能な出力

 レーザーカッターでヒットするのは、国内のものだと。

Smart Laser Mini


レーザー出力:1.6w
作業エリア:280x230mm
Mac対応
InkScape使用可
ブラウザから操作可
価格:59,184円(税込み)+556円(送料)

追記:2016年4月からFabool Laser Miniにバージョンアップしましたね。59,800円(税抜き)。オプションでレーザー出力が3Wにアップ。そうなると以下のPodeaはどうなってしまうんでしょう。



Podea-01













  


レーザー出力:2w
作業エリア:297x210mm
Macは仮想Windowsを通して使用可
Illustrator使用可
価格:117,784円(税込み)+送料

だいたいこの二つが使いやすそう。
Podeaのほうが性能としては良さそうだけど、Mac対応がいまいちなのと価格がけっこう高い。
それに比べ、Smart Laser Miniはやや性能は落ちるけれども、マイコンにArduinoを使っていることからも、オープンソース型で改造や改良ができそう。
ということで、この段階では、Smart Laser Miniが候補。

やはり予算としては、10万円以下。できれば5万円前後。

おそらくArduinoを使ってCNCを自作している人もいるだろうから、「arduino cnc library」や「arduino cnc shield」で検索すると、
http://blog.protoneer.co.nz/
というサイトがでてきます。




















やっぱりArduinoシールド↑があります。価格も20ドルと高くない。ただし、シールド上に乗っているステッピングモータードライバ(緑色の基板3個)は含まれていない。
このドライバはA4988でスイッチサイエンスで一個1393円。XYZ軸用に3個必要なら、約4000円プラス。

しかし、「arduino CNCシールド」で検索すると、Amazonにはこんなものが売っている。



おそらく中国製だけど、同じものがかなり安く売っている。シールド一個1000円くらい。そしてドライバA4988も売っていて、こちらも安い。もっと安いのもあるけど、とりあえず3個で1290円。



そうなると、ドライバ3個付きのシールドで2300円くらい。安いので故障しても、買い替えればいいかとも思ってしまうので、なんとなくこれに決定。というか、この際自作してしまおうかという感じ。

このCNCシールド用のArduinoライブラリーは、以下からダウンロード。これはv0.8かな。
https://github.com/Protoneer/GRBL-Arduino-Library

v0.9が最新。v0.8から結構内容が変わった模様。
https://github.com/grbl/grbl

ということで、自作できそうなら自分の望むスペックにあわせてつくろうかなと思ってます。
もう少し調べてみて、時間とコストの関係から、製品を買って改造するか、上記のようなソフトや部品を集めて自作するかを決めたいと思います。

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