grbl1.1+Arduino CNCシールドV3.5+bCNCを使用中。
BluetoothモジュールおよびbCNCのPendant機能でスマホからもワイヤレス操作可能。
その他、電子工作・プログラミング、機械学習などもやっています。
MacとUbuntuを使用。

CNCマシン全般について:
国内レーザー加工機と中国製レーザー加工機の比較
中国製レーザーダイオードについて
CNCミリングマシンとCNCルーターマシンいろいろ
その他:
利用例や付加機能など:
CNCルーター関係:



*CNCマシンの制作記録は2016/04/10〜の投稿に書いてあります。


2016年4月6日水曜日

CNCマシン:設計内容を3Dモデル化してみた

図面もだいたいできて、各部の寸法も割り出せたので、3Dモデルをつくってみました。ほぼ前回の図面通りなので、変更点はほとんどないです。ただ、モデリングしたおかげで、さらに細かいディテールを再確認できてよかったかも。
こんな感じか。全体的にゴツくなったけど、まあ頑丈そうでいいか。
実際の作業台1220x2440(4'x8'版)の上に900x1800x12の合板がのっているという設定です。
2本あるY軸の下に30mm角パイプを敷いて、ちょっと浮かせている感じです。900mm幅の合板をまたぐように置くことができます。実際は作業台の上に捨て板を敷いて、その上に材料をのせることになると思います。そのままビス止めあるいはクランプがはさめるようならクランプで。Y軸も宙に浮いてるけれども、スライド機構は上面と側面だけなので、底面は作業台に接していても問題ありません。そのままこのマシン自体クランプでとめてもいいかもしれません。
レールが手前まで来ていませんが、ルーターホルダーの出っ張りのために、そこまで動かないということと、1100mmのレールとボールスクリューをできるだけ有効に使うため、スライダーがのらない部分は後ろにずらしたということです。レール端部にある黒いボックスがステッピングモーターです。奥のもうひとつのY軸にもステッピングモーターはついています。2個のステッピングモーターで駆動するので、おそらくガタはでにくいでしょう。

これはFormZ freeというソフトでつくりました。いろいろフリー3Dソフトがでていますが、個人的にはこれが使いやすかった。中点などもスナップしてくれるので、この手の機械っぽいものはつくりやすいです。XYZ軸ともだいたい仕組みは同じなので、一度つくったパーツをコピーすればいいので、いっきにできあがりました。
背面はこんな感じ。この陰線処理画像もかたちが見やすい。

2016年4月5日火曜日

CNCマシン:メイン構造材をC型チャンネルに

前回の図面の通り、メインの構造材はアルミC型チャンネルを現段階では使うことに。
そこでミスミなどで調べてみると、けっこう高い。

Rなし材、75x50x5mmが5040円/mもする。たとえば、それよりも太い50100のアルミフレーム(以下)ですら、3910円/m。製品のほうが一般材料より安いというのはどういうことなのか?

この手の材料は、かたちよりも重さで値段が決まっていることが多い。
1m単位で比較してみると:
C型チャンネル 2.37kg/m
50100 4.37kg/m
重さはC型チャンネルのほうが軽い。それなのに高いのはどうしてだろう?ほかのところのC型チャンネルの値段もチェックしてみた。1本だと割高になるかもしれないので、1000mmを3本で比較。
ミスミ:5060円x3+送料0円=15180円
モノタロウ:4290円x3+送料0円=12870円
横山テクノ:4720円x3+送料1640円=16000円
という感じ。モノタロウが少し安いけれども、それでもアルミフレーム50100より高い。

しかし問題は値段だけではなくて、ミスミもモノタロウも1000mm以下の長さしか取り扱っていない。必要なのは、1230mm(2本)、1000mm(1本)。横山テクノでは、1000mm以上でも大丈夫らしい。そうなると必要な3本で、約17000円。けっこう高い。送料込みで一本5000円以上。

といっても、いまさらアルミフレーム案には戻れない。
ちなみに、たまに使っていた近所のアルミ屋に電話でC型チャンネル75x50x5mmをきいてみた。長さ4000mmの1本の値段は、なんと5000円くらいだという(1250円/m)。安い。というか、他が高すぎる。もうこれに決定。ここは切り売りはしてくれず、材料4000mmそのままを買い取らなければいけない。長さは自分で切ることにする。歩いて5分くらいの近所にこのアルミ屋はあるので、以前も4000mmのアングル材などを買ってはそのまま担いで持ち帰ってきていた。アルミなので、4000mmもあるけどそんなに重くはない。結局、1230mm(2本)、1000mm(1本)で、合計3230mmはつかってしまうので、750mmくらいしか残らない。

ということで、アルミチャンネルの問題は近所のアルミ屋で解決。かなり予算をセーブできた。1万円くらいやすくなったという感じ。

いまのところの主な材料費:
ステッピングモーターNEMA23+ドライバDVR8825(4セット)  9,235円
XYZ軸ボールスクリュー、レール一式 37,516円
アルミC型チャンネル4000mm 5000円くらい
合計51,751円

この他、追加のアルミ板、ネジ類、ケーブル類など入れて、全部で6万くらいかな。レーザーモジュールは相変わらずまだ。5Wのものにして、合計8万くらいかな。

ちなみに、今日レーザー防護用ゴーグル(269円)は届きました。航空便でちょうど1週間でついたということです。けっこうこれは早かった。
一番遅い、XYZ軸ボールスクリュー、レール一式は、いま注文履歴をチェックしてみたら、ようやく発送したらしい。FedEx IEなので、今週中には届くかも。そうすれば部品現物みながらディテールを決めて製作開始できます。

CNCマシン:設計ほぼ終了(最終案)

またいろいろ試行錯誤して、できるだけシンプルに、そしてつくりやすく設計し直してみました。結局ユニット型のアルミフレームは使わないことになり、メインの構造はC型アルミチャンネル。X軸(図面下の水平軸)に関しては最初の案に戻って、C型チャンネルの上下にガイドレールをつけ、C型の内部にボールスクリューを通すことになりました。

Z軸はあまりかわっていないのですが、5mm厚のアルミ板150x350mmに部品をのせて、上部にはLアングルを使ってステッピングモーターを固定することにしました。レールの30mm幅のネジ穴がアルミフレーム30シリーズと同じピッチなので、固定しやすいと思っていましたが、レールを留めるネジもそれほど本数はないので、そのままチャンネル素材に穴をあけて固定してしまうことに。ベアリングユニットやスライドユニットはどうせ30mmピッチではないので、変につじつま合わせで苦労するよりも、普通に固定したいところに穴をあけて配置したほうがシンプルにまとまるのではないかと。

こちらは↑、真上から見た図面。基本的にX軸と同じようにY軸2本(縦方向)もC型の内部にボールスクリューが通っています。X軸、Y軸端部にはステッピングモーターが取り付けられます(左端と下端の正方形がNEMA23)。スピンドルホルダーのでっぱりの分、ガイドレールは後方に(図面上では上に)ずらしてあります。
作業エリアはX軸750mm、Y軸950mm。できるだけマックスになるようにしました。もともとのボールスクリューが900、1100mmなので、150mmずつ減った感じです。150mmというのはX軸、Y軸上のスライダーのサイズです。その分減ったということです。目標の作業エリア600x900mmはカバーできたので、まずまずという感じです。
外形が1000x1230mmで、主に75x50x5mmのCチャンネルを使います。Y軸2本をつなぐX軸前後の2本は30x30x1000mmの角パイプか、75x50x5mmLアングルになります。
あとは今後届く部品を見ながら、ディテールを検討していこうと思います。

ShapeokoやX-CARVEを参考にしていましたが、結局アルミフレームもV-Wheelもつかわず、ぜんぜん違う設計内容になってしまいました。DIYらしい手軽さがまったくなくなってしまったという感じです。仕組みも従来のCNCマシンに近い感じになってしまいました。いろいろ欲張ってしまった結果です。

2016年4月4日月曜日

CNCマシン:ステッピングモーター到着

先ほど、ステッピングモーター(4個)到着しました。6日で届いたということになります。
いちおうDHLで送ってきました。
梱包もちゃんとしてます。これは、57BYGH420というNEMA23クラスのステッピングモーターで、3.2V、2A、静止トルク9kgcm。自作CNCでは比較的よく使われているものだと思います。NEMA23にしてはアンペア数が2Aと低めで扱いやすく(ドライバA4988でも使える)、NEMA17に比べれば、1.5〜2倍くらいトルクの強いモーターです。アプリ割引やセール割引もあったので、4つで9120円(DHL送料込み)。ひとつ2280円ということになります。いまAliExpressを見てみたら、9549円(中国航空便送料込み)で、DHLにすると10760円となっていました。少し得した感じ。
はじめ3個セット販売している店で4個セットにして売ってもらうほうが安いかなと頼んでみたけど、結局単品で売っている店で4個買った方が安くなった。送料は4個だからといって、4倍になるわけではないので、しかも期間限定割引もあったので、セット販売の店より1000円近く安くなった。
日本でこのくらいのNEMA23を買えばひとつ4000円くらいはするので、半額近い値段だと思います。

あとで、時間があるときにCNCシールドにつないでGrbl Controllerで試運転してみたいと思います。

このほか、ボールスクリュー+ガイドレールセット、スピンドルホルダー、DVR8825、レーザーゴーグルなどいろいろ注文してあるのですが、同じ日に注文したのにも関わらず、メインの部品となるボールスクリュー+ガイドレールセットだけが、いまだに発送待ち。いちおうFedDex IEなんだけど、発送にまわすまでが意外と時間かかる。
この調子でどんどん届けばいいのだけれども、やっぱり遅い。ボールスクリュー+ガイドレールセットの注文履歴を見ると、もともとは7営業日以内に発送となっているのに、今日みてもあと6日以内に発送となっている。勝手に発送締め切り日伸ばすなよ。

ちなみにアルミフレーム30150の安いとこAliExpressで見つけた。以下。
サイズ30150が6048円/m(EMS送料込)。使うならここにしよう。このショップでは、いろんな種類のアルミフレームを取り扱っている。

CNCマシン:おさらい(必要なもの)

再度情報整理で、CNCマシンを自作するために必要なもの:
このブログでは、手っ取り早くCNCマシンをつくるということで、まずはArduinoを使用するところから始まり、そうするとArduinoにアップロードするプログラムはGrbl、そして配線を楽にしてくれるCNCシールドを使用するという感じです。
最初はステッピングモーターなどの複雑な動きを制御するのは難しい(かなり専門的な計算やプログラム、あるいは電子回路設計技術などが必要)と思っていましたが、それらは全てGrblがやってくれるので、あとは必要な部品を組み合わせて、ソフトと通信させればいいだけです。確かに専門的な知識はあった方がいいですが、それは作りながら学習していく感じでも大丈夫だと思います。今の時代はオープンソースのハードウェア、ソフトウェアがたくさんあるので、昔よりもかなり敷居は低くなったと思います。
尚システムに関しては、主にX-CARVEShapeOkoを参考にしています。

実際の加工作業の流れとしては(このブログ上でやっているやり方)、
CNCルーターの場合(合板などの2Dカット):
Inkscapeで図形(図面)を描画(svgファイルで保存)
・上記svgファイルをJscutで読み込み、切削用パスを作成しつつGコードに変換(gcodeファイルで保存)
・上記gcodeファイルをbCNCで読み込む
・材料を作業エリア内に固定する
・bCNCのジョグボタンで材料の位置へ移動し加工原点を設定する
・bCNCでGコードを送信する
・あとはCNCマシンが自動でカットしてくれる(集塵機も使用)

CNCレーザーカッターの場合(ダイオードレーザーで):
Inkscapeで図形(図面)を描画
・Inkscape内のLaser Tool Plug-inで出力設定など行い、Gコードに変換(gcodeファイルで保存)
・上記gcodeファイルをbCNCで読み込む
・材料を作業エリア内に固定する
・bCNCのジョグボタンで材料の位置へ移動し加工原点を設定する
・bCNCでGコードを送信する
・あとはCNCマシンが自動でカットしてくれる(要レーザー用ゴーグル)

という感じですが、ソフトやマシンの事前設定がある程度必要です。

全体の構成:
基本的には、CNCシールドを装着したArduino Unoを中心に、ステッピングモーター、リミットスイッチ、スピンドル、電源などが接続されます。Arduino UnoとパソコンはUSB接続され、ソフトを使ってGコードを送信します。


パソコン関係:
・パソコン(主にはMacで/Winも可)
  以下インストールするもの
   ・ブラウザはGoogle Chrome(SafariやInternet Explorerは以下のソフトには不向き)
   ・Arduino IDE、Arduino開発環境ソフト
   ・Grbl v0.9または最新版Grbl1.1(G-code interpreter)、Arduinoへアップロード
   ・Universal G-Code Sender(Gコード送信ソフト、Javaベース:Win、Linux、Mac対応)
      bCNC(Pythonベース)など、このソフト以外にもあります(G-Code Senderリスト
   以下は必要に応じて
   ・Inkscape(フリーベクター描画ソフト:Illustratorの代替ソフト)
   ・Laser Tool Plug-in(レーザー用のInkscapeプラグイン)
   ・XQuartz(Macは必要:Inkscapeを起動させるシステム)
   ・Jscut(Web上で図面データをGコードに変換してくれる)
   ・Python2.7(3.0ではなく):Macはインストール済みのため不要、Winの場合は必要


電子工作・電気関係:
・Arduino Uno(CNC制御基板)、上記Grblをアップロードしておく
・Arduino用 CNCシールド(中国製V3.0最新版V3.51開発元サイト
・USBケーブル(PC-Arduino間)
・ステッピングモーターNEMA17かNEMA23程度(3~4個)
・ステッピングモータードライバ(3~4個):A4988(2A)またはDRV8825(2.5A)
・安定化電源DC12Vもしくは24V/5A~10A(最低W数に関してはShapeOko Wikiへ
  NEMA17を4個駆動で100〜120W、NEMA23を4個駆動で150〜200W程度
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AliExpress.com Product - Osoyoo CNC Shield + UNO R3 Board + A4988 Driver w/ Heatsink Kits for Arduino 3D Printer Free ShippingArduino+CNCシールドセット(1457円送料込み)

AliExpress.com Product - Best Selling! 6-lead Nema 23 stepper motor 57BYGH420 127oz-in 56mm 2A CE ROHS ISO CNC Mill Laser Engraving Nema23ステッピングモータ(1個:2116円送料込み)
トルクも高いので、CNCルーター用としても使える。
CNCレーザーだけでいいのならトルクの低いNema17でも大丈夫。


ここまでの基本制御システムだけで1万円程度。
あとは本体のサイズ、剛性/精度の確保、ヘッドのパワーによってコストは変わります(以下)。


機構関係:
・XYZ軸用送り機構(以下のいずれか)
   ・タイミングプーリ、タイミングベルト(大きいものには幅9mm)
   ・送りネジ(普通の棒ネジ、台形ネジボールネジ)+専用ナット
精度を求めるならボールネジがベスト。しかし高価、低速。
タイミングベルトを使う場合、2GTや3GT(規格)ならバックラッシュゼロ(理論上)。安価。

・XYZ軸用ガイドレール/スライド機構(以下のいずれか)
   ・MakerSlide+V-Wheel
   ・OpenRail Slide Rail+V-Wheel
   ・v-Slot Rail+Solid V-Wheel
   ・リニアシャフト+リニアブッシュ+両端サポート
   ・リニアレール+リニアベアリングブロック+両端ベアリング
   ・リニアガイド+スライドブロック

AliExpress.com Product - 2 X SBR16-400mm/600mm/1000mm linear rail + 3pcs SFU1605- 450mm/650mm/1050mm ballscrew +3sets BK12/BF12 Support +3pcs Couplingこれ↑は、AliExpressのCNC3軸マシン用の機構部品セット(約30000円/送料込み)。サイズもいろいろあります。ボールスクリュー式なので精度はいい。


・全体の構造体
   ・組み立て式溝付きアルミフレーム
   ・金属製アングル、チャンネル、角パイプなど


SUS(エスユウエス) SF2-30・60 SF9-332 900mm 4本入 (アルミフレーム)
SUS(エスユウエス)
売り上げランキング: 196,611


用途別工作用ヘッド:
   ・スピンドルモーター(金属切削)
   ・ルーター/トリマー(木工)
   ・レーザーモジュール(要防護ゴーグル/1.6Wで木材2mm、5Wで木材4mm程度)
   ・3Dプリンタノズル
   ・プラズマカッター(金属切断)
AliExpress.com Product - 5500MW laser engraving machine 5W high power laser modules focusing head point wavelength 450m12v5500mwダイオードレーザーならこれが安い(約15000円送料込み)。
AliExpress.com Product - 600W CNC Brushless DC Motor Driver + 400W Spindle Motor For Engraving Machineブラシレススピンドルならこんな感じ↑。約10000円(送料込み)。


その他:
  ・ケーブル、端子類、ネジ類
    ・ケーブルドラッグチェーン
  ・スイッチ・コントローラー類
    ・メインスイッチ/非常停止スイッチ
    ・XYZ軸用リミットスイッチ
    ・AC電源出力コントローラー(ヘッド出力手動)
  ・レーザー用ハニカムボード
  ・レーザー防護ゴーグル
  ・専用集塵機
  ・工具/計測器/機材など
    ・テスター(電圧、電流の設定やチェック)
    ・ノギス(部材の正確な厚みなどを計測)
    ・ダイヤルインジケーター(機構組み立ての際、平行/直角出しに必要)
    ・ボール盤(ハンドドリルだと正確に穴が開けにくい)

AliExpress.com Product - Protective Goggles Safety Glasses Eye Spectacles Green Blue Laser Protection free shippingレーザーゴーグル、115円(送料込み)。
特にレーザーを扱うには、目の損傷を避けるためにレーザー防護用ゴーグルが必要。





ある程度の知識やスキル:
・電気、電子工作やArduinoの知識。
・金属加工スキル、あるいは加工機材(最低でもボール盤)を持っているなど。
・パソコン・プログラミング・オープンソースの知識やスキル。
・できればCADの製図スキルや3Dモデリングスキル。
以上のような素養がないと、Web上の説明を読んでも何を言っているかわからない。つくることはそれほど難しくないけれども、実作業における調整やメンテナンスをするには、仕組みをある程度理解していないときついと思う。
それから、Arduino、Grblなど情報源が海外に多くあることから(海外ショップも含め)、英語に対しては抵抗感がないほうがいい。英語を翻訳するのが苦手なら翻訳サイトを使えばいいと思う。それすら面倒だと収集できる情報量がかなり限定されてしまう。特にShapeOko Wiki(英語)には自作CNCに関する情報がかなり揃っているので、ここを見るだけでも充分。


安くつくるには:
中国製の安いキットを買って部品だけ流用すれば、既製品の半額以下で製作できる(例えば10万円の製品が5万円以下、50万円の製品が10万円程度で自作できる)。作業エリアA4サイズくらいなら、3万円以下で自作することができるはず。Amazonでも安いキットを買えるけれども、AliExpressのほうがもっと安い。ものによっては半額以下。
Arduino制御の中国製キットも多いが、もし中国語Win用ソフト+専用ステッピングモータードライバ基板が付属しているのなら、Arduino CNC Shield(1500円〜2000円)にすれば、Win/Macともに使用可能で特に問題ない。
問題があるとすれば、直動機構の精度やフレーム構造の剛性の欠如。バックラッシュ、ガタつき、揺らつきを改良する必要がある。
レーザーカッターの場合は、XY軸だけなので比較的安価につくれる。あとはレーザーモジュールの出力次第(値段次第:5Wのもので17,817円)。ステッピングモーターはNEMA17(静止トルク:5kgfcm程度)でも大丈夫。
ミリングマシン、ルーターマシンの場合はかなり剛性が必要。ステッピングモーターもトルクが高いほうがいい。NEMA23以上(静止トルク:10kgfcm以上)とか。

たまに、中国製レーザーカッターキットを購入したけど(安さに惹かれて)、マニュアルもなければソフトも中国製で使い方が分からないと言って(使うのを諦めて)、ヤフオクに安く出品してある。もし望んでいるスペックに近いものであれば、そういうのも狙い目かもしれない。

剛性や精度について:
自作あるいはキットや既製品を改造して作業エリアや出力の大きいものをつくる場合、細い部材を継ぎ足して複雑な構造にすると、振動に対してぐらついたり、局部的に大きな力が加わったときに弱かったりする。崩壊しない構造体をつくるのではなく、振動やぐらつきに強い構造体にしなければいけない。そのためには、断面が大きい太い部材をつかって、出来るだけ少ない本数で構造体をシンプルに構成した方がいい。ビルのような建物の構造(ラーメン構造)というよりは、橋や高速道路のような土木っぽい大胆な構造にしたほうがいい。

ソフトや電気系統よりも、直動のメカニズムを精度よくつくることが一番難しいと思う。しかし、V-Wheelや中国製の安い直動部品を買えば、かなり精度はあがるはず。
引き戸用車輪(戸車)などを流用してもっと安くつくることもできるが、精度をあげるには加工上の工夫が必要となってくるため、安価な中国製部品を使ったほうが余計な苦労せずに済む。
手っ取り早いのが、日本ならオリジナルマインドなどから、自作CNCパーツを組み合わせてつくること。でも、かなり高価になる。AliExpressでも似たような自作CNC、自作3Dプリンター屋があるので、そこで部品を集めて、それらを組み合わせれば、かなり安くつくることができる。この場合、自作と言っても、ただ部品を組み合わせるだけなので、金属加工スキルもあまり必要ない。ただし、部品の図面や仕様書をよく見て、それにあう部材やその他の部品を選ぶことができないといけない。その分の知識は必要となる。

日本の安い部品かそれとももっと安い中国製か:
おそらく自作しようと思う人は、できるだけ安くつくろうと思うはず。専門的な工作機械であるCNCマシンを、100円ショップやホームセンターで手に入る材料でつくること自体にDIY/ハッキング的な意義があるかもしれない。しかしAliExpressのように本格的な中国製部品がものすごく安く手に入るようになってからは、無理にハッキングせずとも(スライド機構の代用部品として戸車を使うなどしなくても)、安価でそこそこの精度のものを手っ取り早くつくれるようになった。AliExpressでも、ものによってはまだ安くないものもあったり、あるいはショップによっても値段が違うことも多い。しかしよく探すととんでもなく安いものがあったりする。日本の1/10くらいの値段で。そうなると100円ショップやホームセンターよりも安く、しかも質もそれほど悪くないこともある。逆に質と値段から考えると100円ショップは高いのかもしれない。三流四流の材料を100円ショップで買うよりも、中国製の専用部材を500円で買ったほうがいいものができるという感じ。全部100円ショップの材料でつくるか、それとも部分的に中国製の500円の専用部品を入れておくか、そのバランスの見極めにはセンスが必要かもしれない。要は、日本国内だけでなく(手に入りやすいから、対応が日本語だから、信頼できるからという理由にこだわらず)、世界中の部品を検索して(場合によってはメールなどで問い合わせもしてみたり交渉もしてみる)、安さ(送料込みの値段)と性能のバランスから各自が部品選定していけるかどうかだと思う。

CNCマシン:Z軸、X軸の設計(後半)

いろいろCADでコピペしながらいくつかのパターンを描いてみて、Z軸に関してはほぼ決定。垂直な部材としてアルミフレームの15150を使った図面も描いてみましたが、結局アルミ板を使うことに。アルミフレームのピッチに左右されないで、適度なすきまをあけて配置したほうが、上手くおさまるのでそうしました。


X軸(図面の下)に関しては、30120+3030で30150をつくって、その上にレール2本配置して、その間にボールスクリューを通す方向で。ボルトを表からも裏からも留める箇所が多いので、重ならないように多少ずらしたり、隙間をつくったり、場合によってはアルミ板にネジ穴を切って、直接締め付けられるようにしたりと、いろいろイメージしながらの配置です。
現在は、X軸のモーター周辺とY軸へのつながりかたを考えています。実際に部品みながら、設計すればわかりやすいのですが、手元にないのでなかなか難しいです。この図面上では、X軸は680mm動けるようになっています。工夫すればもう少し拡張できそうですが、目標の600mmは超えているので、こんな感じのままでもいいかもしれません。
Z軸は、アルミ板に部品を配置しているので、適度な隙間があるのですが、X軸はアルミフレーム上に部品配置しているので、微妙にぶつかるところもあります。その部分は削り取るなどして、つじつま合わせる感じです。
ここまでは大体一般的な構成なので、あまり問題ないかもしれませんが、Y軸のほうがより難しそうです。
結局二転三転して、このかたちへ辿りつきましたが、おかげでかなり細かいレベルまで見えてきたという感じです。部品見ながらなら早いのですが、まだ届かないので、こんな感じで出来る範囲で設計しておこうと思います。

2016年4月3日日曜日

CNCマシン:設計行ったり来たり

CADで設計していると、ネジ穴の位置まで細かく描いて行けるので、具体的にいろんな問題も見えてきます。大きな変更はないとは思いますが、細かな改良や変更がたくさん出て来て、その都度どっちがいいか悩みます。
いまは30150を基本にやっていましたが、15150でもいけるのではないかと、さらにちょっとスリム化しようとしています。ただ、15シリーズはあまり金具とかそろってないし、先入ナットも基本M3なので、やはり貧弱な感じ。
ミスミだといろいろあるけど、肝心なものがなくて、アルミフレームならNICオートテックのほうがいいかもしれません。


そうやって悩んでいる間にも、NICでこんな変則フレームを見つけました。コの字で囲われているところにボールスクリューをいれるとちょうどよさそうだなと。上面の30mmピッチの4本の溝には、レールを2本平行に並べると言う感じ。8944円/m。

こんなコの字のは、たしかOpenBuildsにもありました。たしかに使いやすそう。剛性もとれてコンパクトにまとまる。これは4080ですね。3125円/m(送料別)。


これ↑はAliExpressにも売ってます。5742円/m(送料込み)

今回は、注文したレールのネジ穴に合わせて30mm単位にしているので、20mm単位のシリーズは使ってません。無理矢理使えなくもないのですが。というか20mmのほうがいろいろつかいやすい。レールだけが30mmピッチなので、片側だけ20mmの溝に入れて、もう片側はドリルであけた穴にネジを差し込んでもいいかもしれない。その案も考えてみましょうか。

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